転生したらスライムだった件(以下.転スラ)の世界の中心こそ、主人公リムルが治める魔物の国――ジュラ=テンペスト連邦国。通称テンペスト。
様々な魔物が暮らすジュラの大森林にある魔王国であり、転スラの中心となる舞台です。
はじめは小さなゴブリン村でしたが、主人公リムル=テンペストが成長するにしたがって村が街となって、ついに後ろ盾を得て建国。
魔王リムルが守る安全な交易路がジュラの森にできたことで、一気にものとヒトの行き来が活発になり、世界の中心になっていきます。
ただ、テンペストは、広大な国土と多種多様の国民、数々の施設があってミニ語りを読むだけでは分かりにくかったりします。
そこで今回は、テンペストのあれこれを解説していきます。
テンペスト建国までの経緯
まずは、魔国連邦が成立するまでの経緯を話そうと思ったのですが、これを詳しく語るには最初から転スラのストーリーを語らなくてはいけません。
そうなると、経緯の解説だけで記事が書けてしまいます。
なので、ここではテンペスト建国に関わってくる内容を中心にザックリと解説します。
テンペスト建国の治はゴブリンの小さな集落
テンペストの前身となったのは、ヴェルドラ封印の洞窟近くにあるゴブリンの集落。
そこは、リグルドが治める小さな村でしたが、リムルが来てすぐにランガ率いる牙狼族が合流。
その後も、ドワルゴンからのドワーフやジュラの森の魔物たちが移住するなどして、村から街に進化します。
オークディザスター討伐後は、オークが仲間入りして発展スピードが飛躍的に向上。
さらに、ブルムンド王国などとの交流によって人間も道を訪れるようになりました。
ドワルゴンとの盟約のために建国
オークに一件が片付いてすぐ、事態は大きく動きます。
暗部によってオークディザスター討伐を知ったドワルゴンの国王ガゼルが、直属の精鋭隊(ペガサスナイツ)を率いて街に訪れました。
来訪の目的は、オークディザスターを倒した魔物が脅威となるのかを調査するため。
その調査方法というのが、リムルとの剣術勝負。
同じ師匠(ハクロウ)に教えを受けた弟子同士ということもあって、終始互角。
そんな状況を見て、ガゼル王は負けを認めて試合終了。
その後は、ドワルゴン一行の歓迎会が行われて、リムルとガゼルは差しで飲むことになりました。
他の幹部は、少し離れたところで聞き耳を立てています。
みんなが宴会に夢中になっていることを確認して、ガゼル王はリムルにある提案を持ち掛けます。
それが、リムルの街と武装国家ドワルゴンの盟約を結ぼうというもの。
これは、ドワルゴンが魔物の集団を容認することにあり、ドワルゴンとしてはちょっとした賭けとなります。
おそらく、この段階でガゼルは、リムルの実力や将来を見抜いていたのでしょう。
もちろん、リムルはその提案を快諾。
しかし、ここで問題が発生しました。
街の名前がないのです。
これでは、対外的な発表ができません。
そこで、名付けの天才リムルはジュラの森大同盟をジュラ・テンペスト連邦国と名付けました。
これが魔国連邦(テンペスト)の建国物語です。
ちなみに、テンペストの名前が決まったとき、中央都市(リムルたちが暮らす街)の名をリグルドがりうると名付けました。
テンペストの街並み
建国物語はいかがでしたか?
ここからは、テンペスト中心部(中央都市リムル)の街並みを
テンペストの区画
詳しく見ていきましょう。
迎賓区画
王侯貴族や魔王などの賓客をもてなすためのエリア。
賓客や使節の宿泊や接待のための施設(迎賓館)があるほか、貴族や大商人など富裕層向けの高級宿泊施設があります。
それらに加えて、ベニマルやリグルドなどの幹部用の居住スペースがあり、偉い人がいるエリアともいえるでしょう。
居住区画
ここは、商工業区画以外の住人が暮らすエリア。
住居は基本的に瓦屋根の和風建築。
子供たちのための学校(寺子屋)や織物工房、小さな商店もありここだけでも十分街として機能しています。
商工業区画
ここは、クロベエやカイジンのどの鍛冶師の工房やその弟子の工房などが立ち並び、大型の商店もある商工業のエリア。
個々の住人は、労働者が多いため彼らに向けた食堂もあります。
観光娯楽区画
闘技場やダンジョンを中心に、見世物小屋や出店が立ち並ぶお祭りエリア。
観光客誘致で目的ではありますが、住人達も楽しめる楽しい空間になっています。
ダンジョンの中については、別ブロックで解説します。
基本情報
中央都市リムルの区画分けが分かったところで、テンペストのプロフィールごご紹介しましょう。
- 建国者:リムル・テンペスト
- 人口:3万人以上
- 首都:リムル
- 来訪滞在者数:常時数万人
- 通貨:貿易や観光には貨幣・国内では功労ポイント制
- 主な産業:ダンジョンでの興行・回復薬の生産・武器防具の生産
テンペストのアレコレ
ここからは、以下のブロックに分けて解説していきます。
- 外交
- 商工業
- 観光娯楽
- 国民の暮らし
- 軍事
外交
ここでは、国家間だけでなく他の魔王との関係を見ていきます。
- 武装国家ドワルゴン(同盟国)
- ブルムンド王国(同盟国)
- ファルムス王国(敵対によって滅亡)
- ファルメナス王国(元ファルメナス・同盟国)
- 神聖法皇国ルべリオス・魔王ルミナス(同盟国)
- 魔王ミリム領(同盟国)
- 西方諸国(友好国)
- 魔導王朝サリオン(友好国)
- 五大老・ロッゾ一族(敵対より滅亡)
- 魔王レオン(友好)
- 魔王ギィ(友好)
- 魔王ダグリュール(敵対)
- 東の帝国(敵対の後に友好国)
商工業
一般の国では分業化している製造と販売を一括して行っている特徴があります。
また、日常用の格安品から観光客や金持ちに向けた高級品も取り揃えていて、経済としては潤っています。
武器や防具に関しては、他国よりも高品質で高ランクのものが量産されています。
理由としては、主な生産者がカイジンやクロベエだからということもありますが、やはり魔王リムルが治める国だからかもしれません。
観光娯楽
観光や娯楽の施設は観光娯楽区画以外にも迎賓区画にもあります。
迎賓区画には高級旅館や料亭などがあり、主に王侯貴族や大商人の観光に使われたりしています。
また、王侯貴族向けよりはランクが下がりますが、奮発して観光する一般客や住人に向けた施設もあり、高級観光地となっています。
迎賓区画にある娯楽施設と言えば、観劇に使われる歌劇場や露天風呂。
一般の観光客向けのメインの観光エリアが、観光娯楽区画です。
そのシンボルが、円形闘技場(コロッセオ)。
そこでは、武闘大会のほかにも様々なスポーツやスイーツなどの大会が行われていました。
コロッセオの地下には、テンペスト観光の目玉となるダンジョンがあります。
ここは、冒険者の稼ぎ場や腕試しの場というだけではなく、テンペスト防衛の要でもあり重要な施設です。
その他には、周辺に出店が立ち並ぶほか、異世界人(日本人)のスイーツ職人ヨシダによるスイーツショップなど、他国から誘致したショップが並んでいます。
国民の暮らし
国民たちは、職人や幹部などを除いてほとんどが居住区画に住んでいます。
その住人は、ホブオブリンやオーガなどの魔物だけではなく、人間もいます。
ほとんどの住居は、和風の木造瓦屋根住宅。
区画内には、商店や学校などもあり、ほとんどの住人は区画内で生活していました。
国民の多くは、読み書き計算ができませんでしたので、リムルの号令で西洋風の学校が建てられました。
そこでは、読み書き計算だけではなく、職業特有の専門知識や技術を教えることになります。
そのために、西方諸国一の国家イングラシア王国からの人材や神聖法皇国ルべリオスの聖騎士を教員として招待しました。
これによって、イングラシア王国以上の大国になる地盤を築いのです。
軍事
ここからは、東の帝国による侵攻に備えて再編成が行われたテンペスト軍を紹介します。
第一軍団(緑色軍団)
軍団長ゴブタ。軍事顧問ハクロウ。
ゴブタ直属のゴブリンライダーを中心に、ジュラの森の魔物たち1万2千の軍団。
第二軍団(黄色軍団)
軍団長ゲルド。
オークによる軍団。
平時は土木作業に従事。
工作部隊。3万7千。
第三軍団(青色軍団)
軍団長ガビル。
ドラゴニュートによる遊撃飛空兵団。
第四軍団(赤色軍団)
軍団長ベニマル。
精鋭部隊(クレナイ)が率いる元クレイマン配下の魔人などの軍団。
義勇兵団
勇者マサユキらを中心とする人間たちの義勇軍。
黒色軍団
軍団長ディアブロ。
悪魔たちの軍団。
唯一のリムル直属の軍団。(そのほかは侍大将ベニマルの指揮下)
迷宮十傑
迷宮(ダンジョン)のボス。
藍闇衆(クラヤミ)
ソウエイ指揮下の諜報部隊。
西方配備軍
軍団長テスタロッサ。
西方評議会指揮下の軍隊。
評議会がリムルの傘下になったので、テンペストの軍団に数えます。
迷宮都市(ダンジョン)
最後に、ダンジョンについてちょっとだけ触れておきましょう。
本格的に解説しようとするとながくなるので、ダンジョン内部についてちょっとだけお話します。
気になる方は、原作小説をお読みください。
迷宮十傑
ダンジョンと言えば、その階層を守るボスを忘れてはいけません。
テンペストのダンジョンにも、当然のようにボスは存在します。
しかし、他のゲームとは異なり、10階層ごとに強力なボスが配置されています。
その中でも、最強と言われているのが、迷宮十傑と呼ばれる存在。
彼らは、テンペスト防衛の要でもあり、帝国戦などで活躍しています。
以下は迷宮十傑の面々です。
- ガドラ
- アダルマン
- アルベルト
- アピト
- ゼギオン
- クマラ
- 地砕竜王
- 烈風竜王
- 氷雪竜王
- 火炎竜王
迷宮都市(九十五階層の街)
ここは、大きく隔離エリアと冒険者向けエリアに分かれています。
隔離エリアでは、対外的には秘匿とされる研究を行うスペースや養蜂場、リムル御用達の夜のお店など、テンペストでも重要な機関が集まっています。
一方で冒険者向けエリアは、休憩や安全地帯の役割の街となっており、各階層から一定額を払うことで転移することができます。
しかし、その代わりに95階層には直接進んでいくことはできません。
この町の従業員は、トレイニーさん配下の樹人族が務めており、各種サービスや物品は、地上よりも割高になっています。
- 入場料:銀貨3枚
- 宿泊:銀貨3枚
- 衣類の洗濯:銀貨3枚
- 大風呂の使用:銀貨3枚
- 装備の洗浄や補修:銀貨3枚
おわりに
以上でジュラ・テンペスト連邦国の紹介を終わります。
今後も加筆や修正を行って、テンペストについて詳しく解説していきます。
また、今後も転スラをはじめとしたなろう系アニメを紹介していきますので、応援よろしくお願いします。