2023年2月に10周年を迎えた大人気作品「転生したらスライムだった件」こと転スラ。
映画化されたりスピンオフアニメや配信アニメが作られたりと映像作品が大盛り上がりですが、原点は小説家になろう発のWeb小説。
今でこそなろう系で通じるほどメジャーになったWeb小説ですが、10年前は一部のオタクやラノベ好きにしか知られていませんでした。
しかし、転スラがアニメ化した頃くらいから一気になろう系が盛り上がりました。
そんな転スラが2024年4月にアニメ第3期が放送されます。
そこで、今回はアニメ3期の後半でメインになるであろう開国祭の目玉――地下迷宮(以下、ダンジョン)を見ていくことにしましょう。
ダンジョンは、テンペストの目玉観光地であると同時に鉄壁の要塞でもあります。
そんなダンジョンがどのようにできて、どんな強いボスがいるのか。
今回は、開国祭時のダンジョンを紹介します。
なので、帝国戦や天魔大戦の内容は含みません。(転スラXも参考にしているので、天魔大戦についてちょっと触れるかも)
ダンジョンができるまで
テンペストには元々ダンジョンはありませんでした。
それがどのようにしてテンペストにダンジョンができたのか。
それは、迷宮創造のスキルを有する魔王ラミリスのおかげ。
しかし、ウルグレイシア共和国にある精霊の棲家を拠点にしていたラミリスが、どうしてテンペストでダンジョンを作ったのか。
この章ではその辺のお話をしていきます。
ラミリスの移住計画
ラミリスの移住計画自体は、アニメ2期の対クレイマン戦の会議辺りで藩屏していました。
この時は、リムルによって却下されて、ワルプルギス後に精霊の棲家に帰っています。
それが大きく動いたのが、テンペスト開国祭の招待状が発送されていた頃でした。
ラミリスとベレッタ、トレイニーの3人で密談が行われて、半独断でテンペスト行きを決めたラミリスが、精霊の棲家(ラミリスの拠点)を破却してテンペストへ。
そして、テンペスト開発区域の一角を占拠して小屋を建設。そこを拠点とします。
ラミリスの転職
占拠している区域を担当する棟梁ゴブキュウがラミリスに明け渡しを要求しますが、ラミリスとトレイニーがそれを拒否。
そうこうしているうちに、ブルムンドから帰ってきたリムルがラミリスと交渉します。
その中で、建設中の小屋の内部を見ることになり、リムルは驚きます。
それというのも、小屋はあくまでも入口を補強するためのものにすぎず、中にはラミリスが作った迷宮が広がっていたのです。
それを見たリムルは、ラミリスのテンペスト移住を承認して、地下ダンジョン建設を依頼します。
それは、ラミリスにとって移住だけではなく無職脱却を意味します。
ラミリスとしては、歓喜してそれを承諾。
ついでに、クレイマンの一件で避難してきた獣人の避難民やトレイニーの配下たちを地下迷宮内の隔離区域に移住させます。
ラミリスの固有スキル『迷宮創造(チイサナセカイ)』の凄さ
- 入口さえあれば迷宮が作れる
- 迷宮周辺の人から武器(無機物)を没収できる
- 迷宮内部ではラミリスの力は万能
- 迷宮を階層上限なく作れる(現実的には100階層くらい)
- 1階層あたり1時間で完成
- 迷宮内装のリニューアルは1時間でできるが、その後24時間変更不可
- 迷宮内で倒されてもラミリスが復活させることができる
この凄さを知ったリムルは、前世(日本)の記憶を使ったダンジョン作りを決めて準備を開始しました。
ダンジョンの建設スタート
まずは場所。
南東区画の闘技場の地下に作ることが決まり、
テンペスト開発に伴う避難民移住も代表者(三獣士)の承諾を得て、獣人たちが出たテントを全て迷宮へ転送。更地を作ることができました。
その更地を暴食之王(ベルゼビュート)でくりぬいて、柱や石材を使って地下空間(迷宮の入り口)を作り上げます。
確認のため迷宮内の獣人が暮らす予定の階層に行くと真っ暗。
これについては、ラミリスがが外とリンクさせて調整することになったので問題なし。
新たな居住区を得た獣人たちは棟梁ゴブキュウの指揮の下で建設の手伝いをおこなうことになります。
ラミリス配下(トレイニーとベレッタ)も建設の手伝いをして、ラミリスは迷宮の階層作り。
リムルは、クロベエや弟子が作った試作品を、ダンジョンアイテムとして使うべく調達に。ついでに頼んでいた新しい武器も受け取りました。
初期のダンジョン作りの仕上げとして、チョロゴンこと暴風竜ヴェルドラをスカウト。迷宮の王として100層で妖気(オーラ)を垂れ流してもらうことになります。
それによって階層ごとに魔素濃度が変わり、発生する魔物の強さも変わるので、ダンジョンらしい仕掛けが完成します。
このスカウトは、迷宮づくりだけではなく、ヴェルドラのもメリットがある(ため込んだ妖気を開放できる)ということで、ヴェルドラは快諾。
ヴェルドラの部屋を作りそこに引っ越させて、1週間後にようやく100階層まで完成しました。
ダンジョンの改装
100層まで迷宮が作られたところで、小物作り(復活の腕輪など)やヴェルドラの妖気を解放したりとダンジョンづくりの仕上げをしていました。
その一環として、リムルにも使えていたベレッタを正式にラミリスの配下としたり罠を設置したりします。
設置された初期の罠
- 毒矢
- 毒沼
- 落とし穴
- 疑似宝箱(ミミック)
- 爆発宝箱
- 魔物部屋
- 密閉部屋
- 暗闇階層
- 低天井階層
- 回転床
- 移動床(急に早く動き出す)
- 切断糸(気づかず通ると首が飛ぶ)
- 地形効果層:火山や暴風、氷河などの地形)
ほとんどの罠は作成可能なのですが、唯一ラミリスの力ではどうにもできない罠がありました。
それが地形効果層。
他の罠は、元の地形を基にしているのに対して、地形効果ではラミリスが使うエネルギーが膨大になってしまうので、罠づくりができません。
そこで、突如現れたミリムが、火竜(ファイアドラゴン)や氷竜(アイスドラゴン)を使うことを提案してきました。
突然の訪問に一悶着ありましたが、おやつを持ってきた紗那が仲裁してどうにか落ち着きます。
竜種とドラゴンの違い
星王竜ヴェルダナーヴァの兄弟が竜種
ヴェルダナーヴァが娘(ミリム)に与えたペット(精霊竜「エレメンタルドラゴン」)がカオスドラゴンになったときに飛び散った竜の因子から生まれた魔物。
ヴェルドラいわく、ドラゴン=トカゲらしい。
火竜や氷竜はドラゴンの中でも上位種――上位龍族のと呼ばれる存在。
その上には、竜王(ドラゴンロード)がおり、別格で精神生命体に近い存在。
提案したミリムは、上位龍族の中でも高位の属性竜を各1体テイムしてくることになりました。
連れて来たドラゴンと担当階層はこちら↓
- 火炎竜(ファイアドラゴン):99階層「炎獄階」
- 氷雪竜(アイスドラゴン):98階層「氷獄階」
- 烈風竜(ウインドドラゴン):97階層「天雷階」
- 地砕竜(アースドラゴン):96階層「地滅階」
これで、ダンジョンの内装は完成。
後は魔物の用意……と思ったら、ヴェルドラの妖気を恐れて魔物が寄り付かない。仕方がないので、リムルが強制的に連れてくることにしました。
そして、冒険者用の休憩施設(安全地帯)を5の倍数階層に設置することを決めました。
こんな感じで、初期のダンジョンは完成します。
なお、ここまでの話は、原作小説8巻「領土掌握編」に書かれています。
その後は、開国祭でのお披露目を経て勇者マサユキという新メンバーとともに改良がおこなわれます。
開国祭での迷宮お披露目の模様は、開国祭記事で書きますのでそちらをお読みいただくか、原作小説9巻「魔都国編」をお読みください。
ダンジョンの正式オープン
開国祭が終わって落とし穴などのアイテムを排除するなどして正式オープン。
それと同じころに、うわさを聞き付けた自由組合の冒険者や貴族に派遣された者たちが続々とテンペスト入り。
そうした中で、ダンジョン内で幹部会議が開かれました。
メンバーは以下の通り。
- 領主:リムル
- ダンジョン創造主:ラミリス
- ラスボス:ヴェルドラ
- 運営責任者:ミョルマイル
- アンバサダー:勇者マサユキ
そこでは、序盤の難易度が高すぎることが問題視されて大規模な改変が行われました。
第1階層は参加自由の体験会のような階層として死亡しない簡単ものとして、その後も難易度をお足した階層が続くようにしました。
また、10階層ごとに置かれた宿屋(95階層)へのワープポイントを全階層に拡大して、途中でセーブできるアイテムを販売したりと、難易度や傘下のハードルを下げる施策を取り、下がり気味だった活気を取り窓しました。
その後も、何度か会議と改造が行われて、帝国戦での戦争用の改装がされるまで一般向けに運営されていました。
ダンジョンについて見てみよう
ダンジョンができる過程が分かったところで、さっそくダンジョンについて見てきましょう、
ダンジョンの外・一般階層
まずは、ダンジョンに入る前と出てきた後に何をするのかから見てみましょう。
①受付で入場料(銀貨3枚)を払い入場許可証。
併設されたショップでアイテムを購入。
ショップで買えるアイテム
- 復活の腕輪(銀貨2枚):ダンジョン内で死亡した場合、地上で復活できるアイテム。初回無料
- 帰還の呼子(銀貨30枚):地上に帰れるアイテム
- 事象の記録玉(金貨1枚):任意のポイントを記録地点(セーブポイント)にできるアイテム
- 下位回復薬(銀貨4枚)
- 上位回復薬(銀貨35枚)
など
②ドライアドの引率でミッション形式のチュートリアルを受ける。
それが終わると、ダンジョン攻略のスタート。
③地上に帰ったら、ダンジョン内で得た武器の鑑定や素材の買取を行う。
ダンジョン内
ダンジョン内には、リムルが連れて来た強力な魔物やヴェルドラの魔素から生まれた魔物が徘徊しています。
なかには、ドロップアイテムを持つ魔物もいます。
95階層「迷宮都市」
迷宮都市でかかるお金
- 入場料(銀貨3枚)
- 宿泊料(銀貨3枚)
- 衣類の洗濯(銀貨3枚)
- 大浴場の利用(銀貨3枚)
- 装備の洗浄・補修(銀貨3枚)
他にも、様々なサービスがありますがどれも地上よりも割高。
同階層には、ダンジョン用とは別にテンペストの極秘エリアがあります。
そこには、国際的な研究施設がありテンペストだけではなくサリオンやルべリオスの研究者も集まっています。
また、リムル御用達のエルフのお店や仮設住宅、養蜂場、ヒポクテ草栽培場などもあり、そこだけでひとつの街として成立していまいました。
魔物とボス、そして罠
ここからは、ダンジョン内の魔物や罠について見ていきましょう。
2階層〜5階層の魔物はFランクやEランク。6階層以降はDランク以上。
6階層以降は即死系の罠が登場。
49階層には、スライム系モンスターが出現。
50階層以降は死霊系モンスター(アダルマン配下)が登場。
60階層以降はゴーレム。
70階層以降は蟲型魔物が登場。
82階層〜89階層は、クマラの尾から生まれた魔物が守護。
91階層〜94階層は隔離階層(冒険者は入れない)
91階層:鉄鉱石の保管庫
92階層:魔鋼の製造工場
93階層:花畑
94階層:ハチミツの加工場
100階層:ラミリスやリムルの秘密研究施設や極秘会議室がある。
+ヴェルドラの間の後方に精霊の棲家(精霊迷宮)に続く扉あり。
罠一覧
毒矢 | 毒沼 | 回転床 | 移動床 | 切断糸 |
落とし穴 | 麻痺毒 | 疑似宝箱 | 爆発宝箱 | 睡眠ガス入り宝箱 |
魔物部屋 | 密閉部屋 | 暗闇階層 | 低天井層 | 隠し部屋 |
精霊なし部屋 | 未鑑定品ドロップ | 巨大スライム部屋 | スライムプール | スライムレイン |
スライムドール |
ボス一覧
- 10階層:ブラックスパイダー
- 20階層:エビルムカデ
- 30階層:大鬼の狂王+配下5人衆
- 40階層:嵐蛇
- 50階層:ゴズール&メズール
- 60階層:アダルマン・アルベルト死霊竜
- 70階層:聖霊の守護巨象
- 80階層:ゼギオン&アピト
- 90階層:クマラ
- 96階層:地砕竜王(地震+重力5倍)
- 97階層:烈風竜王(落雷)
- 98階層:氷雪竜王(耐寒装備必須)
- 99階層:火炎竜王(耐熱装備必須)
- 100階層:ヴェルドラ
帝国侵攻に備えての改装
ここまでは、冒険者向けのダンジョンとしての地下迷宮を見てきましたが、ここでは要塞としての地下迷宮を見ていきます。
その為の改装がされたのが、東の帝国による侵攻が近付いてから。
急ピッチでの改装にも関わらず、帝国軍53万を1週間で全滅させるほど強力な要塞に作り上げました。
では、どのように改装したのか見ていきましょう。
- 一般の魔物の入れ替え(Dランク相当からBランクに)
- ゴズール&メズールを30階層へ
- 嵐蛇を50階層へ
- 51階層〜60階層の罠強化+自己修復機能付きゴーレム多数徘徊
- 60階層の守護者を東野帝国から寝返ったガドラと魔王の守護巨象に変更
- 70階層を死霊の城郭都市にして守護者をアダルマンらに変更
- アピトを79階層へ
- 96階層〜99階層の広さを100に
- 100階層に迷宮都市を移動+第二軍団と第四軍団を派遣
- 101階層を新設して中央都市リムルを移動させる
迷宮十傑
最後に、迷宮の守りの要である迷宮十傑を紹介して終わりにします。
まとめ
以上で、テンペスト地下迷宮ことダンジョンの紹介は終了です。
開国祭の目玉として作られることになったダンジョンが、帝国の侵攻を機に要塞へと転身。
天魔大戦では魔王同士の戦闘の場にもなりました。
アニメ3期では果たしてどのように描かれるのか楽しみですね。
最後まで読んでくれてありがとうございました。よろしければ、他の記事も読んでいただければ幸いです。
今後とも応援よろしくお願いします。