大人気SF戦記ファンタジー銀河英雄伝説(以下、銀英伝)は、2024年の1年間にわたってテレビアニメが放送されました。
そこでは、銀河帝国主人公ラインハルトと自由惑星同盟主人公ヤンが表舞台に登場してから銀河帝国の王朝が終焉を迎えるまでが描かれています。
そこでこの記事では、アニメのクライマックスであり銀河帝国ゴールデンバウム王朝の終焉を決定付けた大事件・大戦争“神々の黄昏(ラグナロック)作戦”を紹介します。
この戦争には黒幕としてフェザーン自治領領主アドリアン=ルビンスキーが関わっていたのですが、それを分かったうえで宰相ラインハルト=フォン=ローエングラムは戦争に圧勝するのですが、それはなぜでしょう。
また敗者となる、門閥貴族残党(銀河帝国正統政府)と亡命先の自由惑星同盟、そして戦争をけしかけたフェザーンはどうなってしまうのでしょう。
この記事では。神々の黄昏(ラグナロック)作戦の一部始終とその結果フェザーン・銀河帝国・自由惑星同盟の3勢力がどうなったのかをまとめました。
神々の黄昏(ラグナロック)作戦の一部始終
それでは、さっそく本題の神々の黄昏(ラグナロック)作戦のあらましを見ていきましょう。
フェザーンの反乱準備
門閥貴族連合の内乱と救国軍事会議のクーデターを傍観していたフェザーン自治領政府は、ローエングラム独裁体制となった銀河帝国が宇宙統一をすると判断し、自分たちも利益が得られるように動くことにしました。
そのための準備として、同盟と帝国にいる協力者を使って第8次イゼルローン要塞攻防戦をやらせつつ、要塞司令官ヤンを査問会に呼び同盟の弱体化と時間稼ぎをします。
そして、工作準備が整ったところで行動を起こします。
皇帝誘拐事件
事件が起こったのは、第8次イゼルローン要塞攻防戦の3か月後となる宇宙暦798年8月。
フェザーンの手引きで偽名入国したレムシャイド伯ら亡命貴族や亡命軍人が、先帝の妃の協力を得て皇帝エルウィン・ヨーゼフ2世を誘拐。
そして、すぐにフェザーン経由で自由惑星同盟に亡命し新勢力“銀河帝国正統政府”を発足しました。
それを事前に察知していたラインハルトは、同盟の通信網をジャックして宣戦布告。
この時に、正統政府を匿ったとして自由惑星同盟も攻略対象となりました。
亡命から宣戦布告までの流れをイゼルローンで見ていたヤンは、ラインハルトが事件発生以前から察知していたと看破するも時すでに遅し。
11月にはラインハルトは配下の司令官を招集して遠征を決行しました。
ラインハルト出撃
まずは、ロイエンタール上級大将をトップとする陽動部隊がイゼルローン回廊へ侵攻。それに対抗するためにヤン大将ら要塞司令部は足止めを食らいました。
そして、ラインハルト本隊はフェザーン回廊ルートからの自由惑星同盟の首都ハイネセンへ侵攻します。
第1陣ローゼンリッター隊がフェザーン自治領へ侵攻したところ、12月のうちにフェザーンは降伏。ただ領主はすでに逃亡しており捕縛に失敗しています。
さらに、ヤンの弱点である駐在武官ユリアン=ミンツも逃亡し翌年には国外に脱出を果たしています。
ラインハルトVSピュコック&ヤン
翌宇宙暦799年1月に帝国軍は進撃を再開し、これに対抗すべく宇宙艦隊司令長官ピュコック元帥率いる同盟軍3個艦隊が出撃。2月に会戦となりました。
両軍とも主力を出したこの会戦では、最初こそパニックを起こした一部が無謀な攻撃を仕掛けて同盟軍が一時的に優勢になりますが、すぐに立て直した帝国軍に敗れ主力を失います。
しかしこのタイミングで、イゼルローンを放棄したヤン艦隊がラインハルト艦隊の後方に着いたことで挟撃を恐れた帝国軍は攻撃を中止。
その結果、ピュコックが率いて同盟艦隊は戦線を離脱できました。この離脱時に帝国軍駆逐艦を乗っ取ったユリアンが合流を果たしています。
この間に、ヤンは元帥となり他の司令官も商品しています。また、元帝国軍人だったメルカッツ提督も正統政府を見限りヤン艦隊に合流しました。
その後、帝国軍の補給艦隊を打ち破ったヤンを危険視したラインハルトによって討伐体が送られますがブラックホールなどを生かしつつ勝利します。
その後もヤン艦隊が帝国軍を邪魔して、ついにラインハルトを引きずる出しました。
ヤンは、ラインハルトとの決戦前に副官フレデリカと結婚しています。
そして起こったのが、バーミリオン星域会戦。
この会戦で、ヤンとラインハルトは一進一退でしたが、終盤にはヤンがラインハルトを追い詰めました。
しかしそのタイミングで別動隊の進行で降伏した同盟首相トリューニヒトの命令が下されて戦争は終結しました。
戦後処理とその後の3勢力
宇宙暦799年5月25日に同盟と帝国の間でバーラトの和約を締結し戦争を終結させました。
事実上の同盟敗北の講和条約によって、自由惑星同盟は抵抗力を無くし帝国の属国に近い扱いをされることに。
これを受けて民衆はトリューニヒトを批判。トリューニヒトはすぐに帝国領に逃亡しました。
その後、銀河帝国では新皇帝カザリン・ケートヘン1世が即位。即位から1年後。帝国の唯一の女帝にして幼帝ということで、実父の伯爵が地位安泰と娘の安泰を条件に低位の禅譲を宣言。
こうして、ゴールデンバウム王朝は終焉を迎えました。
まとめ
ラグナロック作戦は、銀河帝国・フェザーン・自由惑星同盟にとって大きな転換点でした。
- 銀河帝国:ゴールデンバウム王朝→ローエングラム王朝
- フェザーン自治領:帝国直轄領(後の帝都)
- 自由惑星同盟:属国化
そして、これ以降は銀河帝国が中心の世界になっていくものの、ヤンやユリアンなどイゼルローン要塞の司令官たちが帝国に対抗していくことになります。
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