なろう系宮廷ミステリーラブコメ薬屋のひとりごとは、連載開始から10年以上が経った2023年10月にテレビアニメ第1期が放送されました。
アニメ1期は、主人公マオマオを中心に大きく前半ストーリーと後半ストーリーに分かれています。
前半は、上級妃同士のいざこざが起こした大事件の捜査がメインでしたが、後半も宮廷を揺るがしかねない大事件が起きます。
この記事では、後半ストーリーの大事件“壬氏暗殺計画”を紹介します。
この事件は、2025年1月からのアニメ2期にも大きく関わってくるので覚えておいてください。
※ネタバレ注意!
事件の中心人物
壬氏暗殺計画というだけあって、標的となるのは儀式を執り行う壬氏(皇弟.華瑞月)
そして、暗殺計画の黒幕として暗躍していたのが、外廷の官女として働く翠苓。
このふたりに暗殺するほどの恨みはありません。
ではなぜ、翠苓は壬氏を暗殺するに至ったのでしょう。
そこには、翆玲の出身一族――子の一族が大きく関係していました。
暗殺計画のきっかけ
子の一族は、先帝の妃だった神美(シェンメイ)を頂点とする超名門一族です。
しかし、この神美が後宮で不遇な扱いをされていて、最終的に皇太后の寵臣だった子昌に下賜されてしまいました。
そのような扱いをされた恨みを、皇帝や皇族に向けていました。
子昌の養女として子の一族となった翠苓は、先帝が侍女との間に作った子であり、神美には虐待されていました。
官女となったのも、神美の指示でした。
そして、神美の指示で起こすことになったのが皇弟暗殺でした。
暗殺準備で起きた怪事件
まずは、壬氏暗殺に関連する出来事を見ていきましょう。
ここでは、マオマオが解決した4つの事件を見ていきます。
- 浩然暗殺事件
- 外廷倉庫の爆発
- 役人の食中毒
- 彫金細工師の遺言
浩然暗殺事件
この事件は、マオマオが翡翠宮の侍女になってしばらくしたころのこと。
壬氏とも久しかった祭祀担当の高官浩然が宴会中に倒れそのまま亡くなってしまいました。
当初はアルコール中毒と思われていましたが、マオマオはそれ以外にも原因があるとみて捜査開始。
酒甕に付いた塩分や過去の食事から塩分の過剰摂取とアルコールによる中毒死だと断定しました。
この事件では、役人に変装した翠苓が酒甕に塩を混入したと思われます。
その結果、祭祀の責任者が交代しています。
外廷倉庫の爆発
続いての事件は、後宮を解雇されて外廷勤務になったマオマオが遭遇した倉庫の爆発事故。
この事故自体は、小麦粉が充満した倉庫でキセルを使ったことで粉塵爆発を起こした不運な事故と思われましたが、キセルを役人に渡したのが翠苓がと分かると、この裏に何かあると思われました。
この爆発事故の裏では、近くの倉庫っから祭具が盗まれるという事件が起きています。
役人の食中毒
その後に起こったフグ中毒と思われた食中毒騒ぎ。
高順や馬閃と共に捜査していたマオマオは、被害者の邸宅(調理場)を調査。
その結果、好物の海藻が遠方からの未処理の輸入品だと分かり、階層による食中毒と断定しました。
そして、その犯人は被害者の弟であり、彼に階層の情報を流したのが翠苓でした。
彫金細工師の遺言
最後は、事件というより困りごとです。
マオマオの実父羅漢が、壬氏を試すように依頼してきた彫金細工師の遺言の調査。
出向いたのは、マオマオと馬閃。
彫金細工師の邸宅に行くと、3人の息子がおり案内された部屋には中央に置かれた箪笥を囲むようにテーブルが配置されていました。
そこでマオマオは、遺言の「たまにはみんなで茶会でもしなさい」という言葉から、普段のお茶会にヒントがあるとして、その風景を再現。
すると、窓際に置いた金魚鉢で屈折した光が箪笥へ。何かが詰まっていた鍵穴に当たってそこから煙が出てきました。
そして、そのカギ穴をあけるとそこには方に入った新しいかぎがありました。
箪笥すべてをあけてみると、そこにはハンダの原材料が入っていました。
マオマオや末っ子は、これらの上帰京から遺言には「兄弟仲良く頑張りなさい」という思いがあると考え、その後兄弟で彫金細工業を営んでいくことになります。
一見すると壬氏暗殺に関係ないと思われますが、マオマオ曰く盗まれた祭具の代わりを作った彫金細工師が一服盛られた可能性があるらしいのです。
そして、作られた祭具こそが低温で溶けるハンダ製の祭具ではないかと思われます。
壬氏暗殺未遂事件
数々の下準備をした計画は、皇帝の弟華瑞月が出席する祭事で決行されました。
事件捜査の担当武官だった李白の頼みでこれまでの事件を祭具の視点から調べていたところ、犯人の狙いが祭祀であることが判明。
その中でも重要な祭祀だと分かり、それが今日行われると入り猛ダッシュで会場へ。
入口で金棒を持った武官に殴られたものの、羅漢の介入で祭祀会場に突入したマオマオは、祭具が落下する直前に皇弟を救出。
しかし、そこにいたのは壬氏でした。
一瞬混乱したものの、状況を理解したマオマオはそのまま気を失い、壬氏邸へと運ばれました。
こうして、翠苓(子の一族)による華瑞月(壬氏)暗殺計画は失敗に終わりました。
おわりに――事件後とまとめ
事件後に、黒幕が翠苓だと発覚したものの、すでに自害しており実態解明はできません。
しかし、この自害は自身を仮死状態にする秘薬によるもので、死亡確認後に目を覚ましてそのまま逃亡しました。
逃亡後に翠苓の行動を知ったマオマオは、飛躍の秘密を聞き出すために翠苓を探すことになります。
以上が壬氏暗殺未遂事件の流れです。
ちなみに、この後も子の一族による暗殺未遂は起きていますが、それについてはアニメ2期や原作でお確かめください。