大人気SF戦記銀河英雄伝説で、舞台の一つとなっているのが銀河帝国。
初の統一帝国であり唯一の帝国です。
もうひとつの舞台となっている自由惑星同盟は、銀河帝国人が国を出て立ち上げた国であり、それまでは唯一の国家でした。
しかし、銀河帝国が元々帝国だったという訳ではありません。
前身となる組織があり、合法的に帝政を始めたことで銀河帝国が成立したのです。
そこで今回は、銀河帝国の歴史を見てきましょう。
アニメ勢の方はネタバレを含みますのでご注意ください。
銀河帝国の基本情報
銀河帝国は、専制君主制の統一王朝です。
首都は、ヴァルハラ星系惑星オーディン。人口については時代によって大きく変わる。
皇帝の下のは、帝国宰相が置かれてその下に各省庁を管轄する尚書がいます。
物語開始時は、宰相は空位とされて国務尚書が帝国宰相代理を兼任する形をとっていました。
銀河帝国の成立と分裂
まずは、銀河帝国の成立と迫害されていた国民の逃亡、そして自由惑星同盟が成立するまでを見ていきましょう。
銀河帝国の成立
銀河帝国の前身は、西暦2801年(宇宙暦元年)に成立した “銀河統一政府(銀河連邦)”であり、共和制の連邦国家でした。
連邦が成立してから300年ほどが経った頃には、体制への不満がたまっており、元軍人の議員ルドルフ・フォン・ゴールデンバウムが民衆の支持を得て独裁政治をスタート。
宇宙暦310年に、自ら皇帝に即位して銀河帝国を建国しました。
ルドルフ帝の圧政と反乱
皇帝となったルドルフは、綱紀粛正や反乱分子の一掃を断行。
自分の政策に反対する者も粛清するなど、強権的に帝国の基礎を築いていきました。
そして帝国暦3年には、劣等人種や社会的弱者を排除する劣悪遺伝子排除法には、議会が反発しルドルフは解散させました。そして、反対勢力は弾圧・粛清さえていきました。
その後も社会秩序維持局などを使い政治犯や思想犯を粛清。この圧政で40億人ほどが犠牲になりました。
その死後の反乱では、加担した者が処刑されてその家族は農奴に落とされています。
自由惑星同盟の成立
帝国暦164年には、奴隷労働を強いられていた共和主義者40万人が帝国から逃亡。80隻の宇宙船を建造し新たな恒星群に移住。帝国暦218年(宇宙暦527年)にそこで自由惑星同盟を結成します。
ヤンとラインハルトの台頭
続いては、銀英伝の主人公ヤンとラインハルトが登場するまでの銀河帝国を見ていきます。
同盟軍に敗北
脱走者による新国家を討伐すべく、宇宙暦640年に次期皇帝候補の大公を司令官とする大艦隊を派遣。
しかし、軍事に疎かった大公では全軍を指揮できず大敗。大公は皇位継承できる精神状態ではなくなり、実質の総司令官だった軍人を処分する子tになりました。
その後に行われた皇帝による親征も大失敗し、それ以来新星は行われなくなり堂宇明軍との戦争が長引くことになります。
しかし、宇宙暦745年の第二次ティアマト会戦で同盟軍の名将を討ったことで、同盟軍の指揮能力が低下して連敗がストップ。
それ以降、同盟軍と帝国軍の力が拮抗するようになります。
ヤンの登場
宇宙暦788年
同盟軍と帝国軍は、国境付近で小競り合いを続けてきましたが、そんな中でエル・ファシルを帝国が攻略。
この時に駐留部隊に属していたヤン=ウェンリー中尉が、エル・ファシルにいた300万人の民間人を脱出させるよう命じられます。
そこでヤンは、同盟軍が敗走し帝国軍が追撃していることを利用して堂々と脱出。
この功績で大尉に昇進。その数時間後には少佐となっています。
ラインハルトの初陣
ラインハルトは、前線基地に赴任しており、そこの司令官に敵情視察任務を命じられます。
ただ、これはラインはルドを暗殺するための計略でした。
しかし、暗殺計画は失敗。司令官の指示で動いていた大尉が返り討ちにあいました。
そして、赴任先の前線基地が同盟軍の奇襲にあった際には、駆逐艦に航海長として乗艦するもその艦長が重傷で指揮不能となり、ラインハルトが指揮権を持つ。
伏兵に警戒し隊列を離れようとするも、上官が軍規を重視して曽於の判断に反対し指揮権を強奪しラインハルトを監禁。
すると案の定同盟軍の伏兵で大敗。
そのタイミングでキルヒアイス率いる平民兵の部隊がラインハルトを救出。そしてすぐに上官から指揮権を奪い重傷だった艦長の命令で正式に艦長代理になり、危険な脱出作戦を成功させました。
この功績でラインハルトは大尉に昇進しています。
ラインハルトの出世とヤンとの会戦
その後も出世を続けるラインハルトはクロプシュトック事件の反乱鎮圧などで腹心を得ながら勢力を拡大していきます。
そしてラインハルトが上級大将の時にヤンと戦うことになります。
それが宇宙暦796年のアスターテ会戦。
この会戦で両者ともにライバルと認め、これ以降ラインハルトとヤンが表舞台に立っていきます。
ヤンはイゼルローン要塞を攻略して、その影響で処断されそうだったオーベルシュタイン大佐をラインハルトが側近に迎えました。
そして、要塞を橋頭保として同盟軍が帝国を侵攻。
これが大規模なヤンとラインハルトの会戦となります。
この会戦では、ラインハルトが勝利したものの、撤退戦ではヤンが優勢。
その結果、ヤンがイゼルローンの司令官になり、戦況は一時停滞します。
帝国の内乱とラインハルト独裁のスタート
同盟軍の疲弊で戦況が膠着したタイミングで、ラインハルトの台頭を嫌う門閥貴族が蜂起。
リップシュタット戦役と呼ばれる内乱が発生します。
このきっかけは、帝国宰相リヒテンラーデ公による門閥貴族の締め出し。それに利用されたのがラインハルト元帥でした。
帝国暦488年、この動きに外戚のブランシュヴァイク公が自身の別荘に同志貴族を集めて“リップシュタット貴族連合”を結成。
貴族連合は、さっそくラインハルト邸を襲撃。
しかし、ラインハルトは子の襲撃を利用して軍事権力を自身に集約。
そしてすぐさま貴族連合の討伐に着手。
最終的に敵拠点のガイエスブルク要塞を攻撃。ブランシュヴァイク公は部下によって自害させられてその他の貴族も戦死するなどして貴族連合は敗北しました。
メルカッツ提督など、一部の軍人は降伏せずに同盟へと亡命してイゼルローン要塞の客将となっています。
ラインハルトは、勝利の一方で盟友キルヒアイスを失っています。
また、邪魔者がいなくなttことでラインハルトは帝国宰相を排除しその地位を奪いました。
こうして、帝国宰相と帝国元帥を兼ねることになりました。
その後のガイエスブルク要塞は、ヤン不在のイゼルローン要塞攻略戦に駆り出されて破壊されています。
神々の黄昏作戦と新皇帝ラインハルト
宇宙暦798年(帝国暦489年)に、最後の抵抗勢力が皇帝を救出して同盟へと亡命し銀河帝国正統政府を樹立。
ラインハルトは、皇帝誘拐事件として抵抗勢力と同盟軍の討伐を決定。
まずはイゼルローン要塞を攻撃して、手薄になったもうひとつの回廊(フェザーン回廊)を制圧。
それと同時にヤン司令官が放棄したイゼルローン要塞を占領。
その後も帝国軍が勝利を重ねついに同盟軍首都ハイネセンを無血占領し戦争は終わりました。
そして、皇帝を救出した後に女帝を誕生させ、彼女にからの禅譲という形でラインハルトが皇帝に即位しました。
こうしてゴールデンバウム王朝は終了しました。
まとめ
今回は、銀河帝国の成立からラインハルトによる帝位簒奪(ローエングラム朝の成立)までをまとめましたが、これでもかなり省いています。
ただ、アニメを見る上ではこれだけは押さえておきたい事を重視して選定したので参考にしてみてください。
また、個々の戦争についても今後の記事で解説していく予定ですのでお待ちください。
最後まで読んでいただきありがとうございます。